2015年9月29日

自家栽培は“いいしかけ”!今日から始めるプランター栽培で、野菜&健康づくり


ベランダや庭で野菜を育ててみたいけど、

土はどうするの?種から育てるの?水やりは?
虫除けは?ウチは西日なんだけど大丈夫なのかしら?

と、色々と「大変そう」なイメージが先行して
なかなか始めるきっかけが無い方もいらっしゃるかと思います。
そのような方々を対象に文理書院は、平成27年9月26日(土)に
早稲田自然食品センター4Fホールにて、食と健康と暮らしの「健康ファミリー教室」を開催。
(有)おおとりビジネス研究所代表の山田正氏を講師にお迎えし、
正月野菜をプランターで作る方法をご教授いただきました。





「東京で野菜を育てられない理由はいくつかあります。」と話す山田氏。

その理由は「採算が合わない」「教えてくれる人がいない」
などのほかにも、こんな理由が考えられるそうです。

「異常に虫が嫌い。蜘蛛なんかは網を張って他の虫を食べてくれるのに、
東京の人は蜘蛛を見ると眼の色を変えてハタキを振り回すでしょう」。

「あと、土を“汚い”と感じている。テレビでも手袋をして園芸をしている年配のタレントさんなんかを見ますが、私からすると信じられないですね。とにかく身体に土がつくことを嫌がっている気がします」。

女性の場合は爪の間に土が入ったり、手荒れするのを防止するなどの目的で手袋をされる方もいらっしゃるでしょうから、一概に「汚いから」ではないかもしれませんが、確かに筆者も都会に長く住んでいることで、地方にいた頃よりも「潔癖感」が強まっている気がします。

山田氏は、そのような理由で野菜作りを諦めてしまうのは
とってももったいない!と話します。


同氏が、全国滋賀県人会連合会発行 「これからの医食同源」の中で対談された記事によると、男女ともに、全国一の健康長寿の県として知られる長野県では
野菜を積極的に摂取するようになったことも長寿の秘訣の一つであると考えられているそうです。

この長野県佐久市にある、佐久総合病院では、若月俊一医師によって啓発・実践された
予防医学の考え方が根付いています。
佐久総合病院の診療協力部の一つである、(財)日本農村医学研究会 日本農村医学研究所が発行するパンフレット「いつまでも元気 いきいき生活するために」では、脳梗塞や認知症、加齢や足腰の弱りから、寝たきりにならないよう、野菜を食べることはもちろん、野菜を育てることも推奨されています。

同パンフレットでは、自分の家で野菜を作り、またそれを家で食べることには
一挙両得ならぬ、5つのメリットがあると書かれています。
その頭文字が「いいしかけ」。

「い」…生きがいになる
「い」…いのちの素晴らしさに気づく(自分で育てれば愛着も湧くし、育つ様子から野菜の生命力を感じられる)
「し」…食育(農)になる
「か」…家計を助ける(野菜を買わないで済む)
「け」…健康づくりになる(身体を動かす&食べて健康)


健康増進で家計も助かるなんて、良いことづくめですね。
プランター菜園、やってみたいかも!
そんな気持ちが湧いてきます。

今回の「健康ファミリー教室」では、これからの季節でも始められる
「聖護院かぶ」、「赤かぶ」、「日野菜かぶ」の三種類の種が、参加者の方に配られました。
あまり馴染みのない野菜の種たち、どのように育てればよいのでしょう?


種は全部使いきってください。この時期は日照時間がだんだん短くなるから、

できるだけ早く蒔き始めましょう。
土は、最初は園芸用品店で野菜用のものを買ってくればいいでしょう。
プランターも安く売っています。
もちろん、プランターでなくとも、古いバケツや鍋の底に穴を開けたり
牛乳パックでもプランターの代わりにすることができます。とにかく、プランターがないから、土がつくれないから、と嫌になったり諦めたりしないでください」。
(山田氏)


種の蒔き方は大まかに、土の上に種を文字通りバラバラと蒔く「ばら蒔き」と、
種を直線に蒔く「筋蒔き」、3つほどの種をひとかたまりで蒔く「点蒔き」
という方法があるそうですが、プランター菜園では「ばら蒔き」が良いそう。
理由は「収穫量が多い」からだそうです。

今回配られた「聖護院かぶ」は、大きな実になるため、「点蒔き」でも良いそうです。


「ばら蒔き」のポイントは、蒔く前に土をなるべく平らにすること。

ボコボコの状態で種を蒔いて土を被せると、土深くなった種が発芽できないそうです。
また、1箇所に2つ以上の種が落ちないよう、良く見ながらバラバラ蒔くことで
場所の取り合いにならずに済むそうです。

「蒔いた種の上に1.5センチほど土を被せて、日当たりの良いところで土壌を温め、発芽を待ちます。
双葉が出てきた頃から、大きめの芽を摘んで、お味噌汁の具などにしていきます。
間引きせずに、大きくなった芽から食べていくと、次の芽がどんどん大きくなります。
それほど生命力は強いんです」。
(山田氏)

水や肥料はそこまできちっと与えなくともよいそうです。
過保護にすることで逆に根を痛めてしまうこともあるため
ある程度、放任主義で育てていくのがオススメだとか。

「ただ、1日1回は点検してください。朝、土の表面が乾いていたら水をあげたり、葉っぱに虫がついていたら手で取ったり。芽を食べていくうちに空いた所ができたら移植してもかまいません。風が強かったら室内に避難させたり、台風などが来るようであれば、新聞紙で覆ったり、天候に気をつけて事前に対策をしてくださいね」。(山田氏)

どんな野菜も、だいたい3カ月サイクルで結果が出るそう。

今撒いた種はちょうど年末年始、お正月野菜として食べられるでしょう。

実際に3カ月、毎日その成長を見ることで
どの野菜がいつ「旬」かを知ることができます。
旬のものを食すのも、大事な健康法の一つですね。

最後に山田氏からは、
「◯◯だから~、××だから~、と、逃げる理由を自分で作らずに、「絶対に家計を浮かせてみせるぞ!」と、強い意志を持って、野菜づくりを始めてみてください。
と、激励の言葉をいただきました。


筆者も、夏にベランダ菜園に挑んで失敗して以降やる気が失われていたのですが、もう一度始めてみようかな?と思いました!