沖縄県の基幹作物である「サトウキビ」。
このサトウキビの繊維部分を特殊な製法で粉末化し、麹菌で発酵させた製品「発酵サトウキビファイバー」が、平成27年に沖縄県のスーパーフードとして認定されました。
「沖縄の素晴らしい気候や土壌でうまれる食材や、 沖縄独自の伝統的な製法により加工された食品の中から、 安全性や健康維持に役立つ成分を含むことが客観的なデータとして示されているもの」という厳選された食品の一つにラインナップした「発酵サトウキビファイバー」ですが、沖縄県ではこれまでサトウキビの繊維を食べる文化習俗はありませんでした。
なぜ今回、「発酵サトウキビファイバー」が沖縄のスーパーフードとして認定されたのでしょうか?
その答えの一つは、前編でご紹介した「沖縄県産のサトウキビでしか作ることができない」特殊な製法にありました。
後編ではさらに、「発酵サトウキビファイバー」の開発に携わった、沖縄ウコン堂の稲福 直(イナフク ナオシ)さんに、健康食材としての可能性について伺ってきた内容をご紹介します。
【前編はこちら】
■ 発酵サトウキビファイバーがスーパーフードになったワケ。
(寺島)※以下、「寺」
平成27年10月、沖縄の豊かな自然や伝統的な食文化によって育まれた 健康維持に役立つことが期待できる食材を世界中の食卓に届けるべく、「沖縄スーパーフード協会」が設立しました。
現在11の商品が、協会が認定する「沖縄スーパーフード」として紹介されていますが、「発酵サトウキビファイバー」もその一つですね。
(稲福さん)
もずくやシークワーサー、ゴーヤーなどは、もともと沖縄で古くから食べられていたものですが、「発酵サトウキビファイバー」は、まったく新たな取組みになりますね。
(寺)
認定にあたって、どのあたりが評価されたのでしょう?
(稲福さん)
沖縄県はもともと「長寿県」として名をはせていたのですが、現在では県別平均寿命が他県に抜かれてしまっています。女性はかろうじて3位ですが、男性は30位前後と、もはや長寿とは言えなくなっているんですね。
これが何故そうなったかというと、食の欧米化じゃないかと言われているんです。
戦後にステーキやハンバーガーなどの欧米食が急速に県内に浸透していきました。
これまでの沖縄の食事って、わりと質素だったんですよ。それが急に肉や油を大量に摂取するような食生活に変わってしまった。
今、沖縄県の50代男性の2人に1人が肥満だとさえ言われているんです。
(寺)
そういえば、先ほど県内を車で走っていても、焼肉店やステーキハウスがすごく多かったですね。
(稲福さん)
県としても「これはいかん」ということで、県をあげて健康寿命を伸ばす運動を展開しています。
商品の話に戻りますと、発酵サトウキビファイバーには水溶性の食物繊維と、不溶性の食物繊維がバランスよく、かつ豊富に含まれているんですね。
この食物繊維を摂取することで、油脂の摂取緩和と、腸内環境の改善が期待できるという研究結果が出ているんです。
(寺)
なるほど。食べてしまった油をある程度「なかったこと」にする、と。
(コップに入れたごま油を吸着し、底に沈んだ発酵サトウキビファイバー) |
(稲福さん)
難消化性のキシロオリゴ糖が腸内の善玉菌を増やしてくれるという効果もありますね。
また、サトウキビポリフェノールの持つ抗酸化作用が体調を整えてくれる。
今「腸活」がすごく流行っていますが、まさにこの「腸活」にうってつけの商品だと思っています。
(寺)
ダイエットフードとしてもかなり魅力的な商品であるということがわかりました。
(稲福さん)
肉食中心の食文化になってしまったものを、元の質素な食生活に完全に戻すのは、なかなか難しいと思うんですね。だからせめて、普段の食生活に繊維質の多い食材を紛れ込ませたい、と。
サプリや栄養補助食品にしてしまうと、飲み忘れとかが気になりますよね。
だから「普段の食生活に取り入れやすい」ことを第一に考えて商品化しました。
(寺)
スティックタイプで食物繊維を補うものは世の中にたくさんありますが、あえてそこは狙わない、と。
(稲福さん)
そうなんです。
「発酵サトウキビファイバー」には、ひとつ大きな特徴があるんですよ。
(寺)
特徴。それはなんでしょう?
(稲福さん)
それは
(寺)
それは
(稲福さん)
おいしいんです。
■ 地元ホテルや飲食店でも。さとうきびごはんは、おいしい!
(稲福さん)
「発酵サトウキビファイバー」を普段の食生活に取り入れていただく方法として、「さとうきびごはん」をおすすめしています。これは、サトウキビファイバーをお米に入れて炊きあげていただく方法なんですが、現在、県外はもちろん、県内のホテルや飲食店、保育園などに協力してもらって、普及に努めています。
(寺)
今回、ホテル「ロコアナハ」さんに宿泊したのですが、朝食に炊きたてのさとうきびごはんが出てきました。かすかに黒糖の香りがして、ほんのり甘い味わいで、モチモチ感があって…たしかにおいしかったです!
(炊きたてのさとうきびごはんは、らふてーやチャンプルーなどの沖縄料理とも相性抜群!) |
(「観光客の方にも発信していきたい」と、ロコアナハのレストラン アレッタのチーフ・呉屋さん) |
(稲福さん)
この「おいしい」というのが、他の食物繊維商品と比べて「強み」になるかなと。
もちろん、炊き込みご飯だけではなく、混ぜご飯や卵焼き、ヨーグルトやアイスにと、活用の幅がすごく広いんですよ。
(寺)
食事やデザートにワンスプーンで取り入れられるのは本当に手軽ですよね。
(稲福さん)
沖縄には昔から「ヌチグスイ(命水)」という言葉があるんです。
薬になるくらいの良い食事、美味しい食事をいただいたとき、青い空や海、美しい花々を見た時、心身ともに癒やしを感じる場面で、感謝の気持ちを込めて「ヌチグスイになりました」と言うんですね。
この「発酵サトウキビファイバー」も、皆さんにとっての「ヌチグスイ」になれるよう、これからもがんばって普及していきたいと思っています。
(寺)
ヌチグスイ、不思議な響きでとても良い言葉ですね。
玄米や雑穀ごはんのように、「さとうきびごはん」が日常の食卓に並ぶようになる日が来るのが楽しみです。
稲福さん、本日はありがとうございました!
沖縄県産のサトウキビを活用し、健康増進が大いに期待できる、発酵サトウキビファイバー。
スーパーフードと聞くと、その土地で昔から食べられてきた食材や種子、というイメージがありますが、今回ご紹介した「発酵サトウキビファイバー」は、将来の若者の健康を考え、試行錯誤を繰り返して新たに誕生した、まさに「スーパーフード2.0」とも言える食材。
日頃の食生活で腸内環境が気になる方や、がんばらないでダイエットしたい!という方にもピッタリの「発酵サトウキビファイバー」を、是非一度食卓に並べてみてはいかがでしょうか。
▼発酵サトウキビファイバーの商品はこちら
【名 称】: 発酵さとうきびバガス加工食品
【内容量】: 60g
【原材料】: 発酵さとうきびバガス
【製造者】: 株式会社沖縄ウコン堂
【開封前賞味期間】: 24ヶ月