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長生きしたけりゃ「肉」は食べるな?食べろ?どっちが正しいの?


「長生きしたけりゃ肉は食べるな」(若杉友子著)が10万部を超えるベストセラーになり書店には平積み状態、読まれた方も多いと思います。一方、「肉を食べる人は生きする」(柴田博著)がその横に並んでいる。二つのセンセーショナルなタイトルの為、ネット上では様々な議論が繰り広げられていますが、さてさてどちらが正しいのでしょうか?

若杉氏の主張は、食養を初めて提唱した明治時代の軍医、石塚左玄氏の理論を基に陰陽食養論を広めたマクロビオティックの桜沢如一氏の理論に、自身の体験と伝統的な食養生が大切であるとしています。タイトルの「肉」についてはその肉がどのように作られたか、どんな餌、薬剤を与えられたかにも言及し、乳製品や卵等の広範な動物性食、塩や水、調味料、米の炊き方、生姜、里芋を使った伝統的な知恵や手当法も紹介しています。

一方、柴田氏は現代栄養学を基に、戦後ある村では肉食が増えたことで、植物性たんばく質や魚だけでは補えない栄養と生理活性物質が増え、脳卒中で死ぬ人が減り、寿命が伸びたと主張されており、コレステロールが少なすぎると血管が劣化し脳出血のリスクが高まるという主張は正しいともいえます。肉だけを食べろというわけでもありません。

結論からいえば、肉をはじめとした牛乳や卵、魚などを摂取することの良し悪しだけではなく、その質の問題が非常に重要だと思います。どのような餌を与えられ、どんな薬剤を与えられたか?それを知ったうえで食べている人は少ないでしょう。加工品になればさらにわかりません。戦後の栄養学で平均寿命が延びたのも事実ですが、ガンや糖尿病といった生活習慣病が増え、医療費が増加一途なのも事実です。やはりその人にあったバランスが一番大事なのでしょう。

肉食過多で生活習慣病になった人は極陽性体質が多く、肉断ちし食事を変えればわりと早く回復しますが、長年玄米菜食をやっても低体温極陰性でやせ細り、消化能力が弱く元気にならない人は少量の動物性で回復する例もあります。体質は十人十色、それに合わせた食事法を是非取り入れて(ご相談も大歓迎)健康長寿を全うしたいものです。

新聞広告の露出が多いのでタイトルだけが先走ると「肉」の良し悪しだけに議論が集中し、本来問題とすべき本質的な部分が見えてこなくなってしまいます。