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「トランス脂肪酸」全米で2018年全面禁止へ | 2015年夏号 巻頭コラム





心疾患をはじめ、ガン、糖尿病、高血圧、アトピー等々のリスクを高める
「トランス脂肪酸」を、2018年までに全面禁止すると
アメリカFDA(食品医薬品局)が6月中旬に発表しました。



トランス脂肪酸は植物油脂に水素添加し常温で固体化した
マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド等や、
圧搾法ではないヘキサン抽出の食用油にも多く含まれています。

欧米ではトランス脂肪酸の危険性の指摘により、その含有量を
全ての食品に表示するよう義務付けている国々もあり、
米国が全面禁止にすることで、今後禁止する国も増えることでしょう。



さて、日本の対応はどうでしょうか?




欧米諸国に比べ、食事情の違いから、トランス脂肪酸摂取量が少ないことを理由に
規制はされておらず、食品事業者にその判断をゆだねているのが現状です。

大手外食のフライドポテトMサイズたった1袋でも
1日あたりの摂取基準を大幅に超えてしまうものもあります。

大手食用油脂の製造メーカーやパン製造メーカー、巨大スーパー、外食、
ファストフード企業でも、全く気にしないところもあれば、
きちんと対応しトランス脂肪酸を含まない油脂を使用するところもあり、
大分差がついてきているように感じます。


以前から問題視してきた自然食のメーカーでは
トランス脂肪酸を極力抑えたマーガリンを販売しているところもあります。

トランス脂肪酸に限らず、ネオニコチノイド系農薬、子宮頸がんワクチンにしても
健康リスクが指摘されています。

にもかかわらず、政府が規制に踏み切らない以上、
消費者は判断を国任せにしてはいられないのが現状です。


健康情報に耳を傾け、調べ、自分で判断し、選択することでしか、
健康は守れない時代が来ています。



(「健康ファミリー」2015年夏号(7月~10月) 巻頭コラム)
株式会社文理書院 「早稲田自然食品センター」 店長 寺島真吾